技術の進歩がもたらす「働き方の変化」とテクノロジー失業

   近年、クラウド、インターネット、Wi-Fiタブレットなどの情報通信技術の進歩が働き方や暮らし方を大きく変化させています。

最近の労働時間を統計からみてみると、総務省統計局によれば2010年オランダが最も少なく1381時間、フランスは1479時間、日本は1745時間となっています。1970年当時、日本の高度経済成長の頃には2250時間程度だったことを考えれば、日本はこの40年間で年間500時間も労働時間が減っていることになり、その分余暇の時間が増えていることになります。このことは、大いに歓迎したいことです。

しかし、情報通信技術の進歩は、いつでも、どこでも仕事ができ、コミュニケーションが取れる時代を作り出しています。このため、“働く”と“暮らす”、“WORKの時間”と“Privateの時間”が混在してきていて、そこをどう調整していくかが、とても難しい問題となってきたように思われます。

そして、こうした情報通信技術の進歩は、ビジネスの根本を変えることがあり、「テクノロジー失業」を生み出す懸念もあります。たとえば、最近見られなくなった職業に“写植屋”さんがあります。印刷には欠かせなかったこの職業もDTPワープロ、PCの発達で見られなくなってしまいました。職業を選択する際にも、情報通信技術が進んだ社会で現在も未来も人々に残された仕事かを考えておくことも必要な時代になっているようです。

藤木