女性管理職候補の研修に関わってみて

 安倍政権は「成長戦略」に、女性の役員や管理職への登用拡大を盛り込んでいます。日本の女性の労働参加率は先進国では低く、管理職に占める割合も1割と、欧米の3~4割を大幅に下回っています。女性の労働参加を促す意味でも、女性管理職の率を上げることは必要と考えての事と思います。

最近、ある企業が女性管理職の候補者を集めて、管理職として必要となるスキルを学びながら、管理職となる意識を確立し自覚を促す研修に関わる機会があり、参加者の数人とお話しする機会を得られました。

研修は、一回きりの研修ではなく5年かけて徐々に育成していく研修で、年に2回候補者が集められて、これまでに何を学び、何を実行し、何が不足しているかを自分で把握してフィードバックをかけていくという研修スタイルで、自己の成長の具合もわかりながら管理職になるという目標に向かっていくという研修です。今回は4年目の1回目の研修でした。

お話しした方々は、いずれも管理者になることに対してしっかりとした考えと意識を持っていて、研修の効果が出ていると感じました。一方、管理職となることに対する悩みも抱えていて、特に「職場」と「家庭」をどうバランスしていくかという事に関しては、多くの方が話しておられました。これに対する一般的な解はなく、「職場」と個々の「家庭」事情により、バランス点はどこかを個々に見つけるしかないと思います。自分の働き方(ウェルバランス)はこうだというスタイルを考えて、それを「職場」と「家庭」の両方に理解してもらうことが大切と思います。現実にはそう簡単ではないと思いますが、この様な研修を企画し実施している企業であれば、うまくやっていけそうな気もして、きて、この様な企業が増えると良いなと感じました。

 藤木